よっしーが2月に見る予定の芝居

4-8 New Produce Project『むずかしい演劇』 京都芸術センター
5-8 遊気舎『だから宇宙は尖ってる』 HEP HALL
6-7 『タイタス・アンドロニカス』 シアター・ドラマシティ
7-11 M_produce『から騒ぎ』 アートコンプレックス1928
14・15 タ・マニネ『ワニを素手で捕まえる方法』 シアター・ドラマシティ
19-22 劇団Ugly duckling『誰もが手にしたるもの〜エンドロール』 芸術創造館
20・21 ブロードウェイミュージカル『RENT』 フェスティバルホール
21・22 くじら企画『密会』 ウイングフィールド
26-29 南河内万歳一座○万公演『夜叉ヶ池』 芸術創造館
27-29 AGAPE store『しかたがない穴』 シアター・ドラマシティ


よっしーのオススメ



●ついに近鉄劇場閉館。なんだか関西で行われる芝居がどっと減った気がいたしま
す。というか減ってます。んでもその中から注目作紹介っす。
●ここ最近新人劇団に限って言うと、京都の動きが一番面白いという気がいたしま
す。『むずかしい演劇』は、京都の若手演出家が古典作品を演出するという企画。今
回は「正直者の会」の田中遊がベケットの『残り火』、「ユリイカ百貨店」のタミオ
(女性です)がシェイクスピアの『ハムレット』、「小さなもうひとつの場所」「や
みいち行動」の藤原康弘が岸田國士の『紙風船』に挑みます。特に必見は、去年の私
的ベスト芝居の3位にランクインした(詳しくはもうじき更新されるはずのBEST ACT
参照)「ユリイカ百貨店」のタミオですね。昭和初期の少女雑誌を思わせる独特の世
界観が、あまりにも有名なハムレットの世界とどう絡むのかは、全然想像できなさす
ぎて見物です。
●古典挑戦モノといえば、南河内万歳一座の荒谷清水が演出を務める泉鏡花の『夜
叉ヶ池』にも注目ですね。万歳の肉体派芝居と鏡花の耽美的世界は一見水と油のよう
ですが、もともと万歳はロマン美あふれる唐十郎の世界に影響を受けた集団。内藤裕
敬の作品ではそのあたりがあまり露骨に出ることなく、できるだけ現代社会に添った
内容となってますが、泉鏡花なら存分にロマン的世界を構築することができるはず。
万歳的耽美がどのようなものか、これも一見の価値ありです。
●岸田戯曲賞絡みでは、くじら企画とAGAPE store。AGAPEは今回の作家・倉持裕(劇
団ペンギンプルペイルパイルズ)が凄まじいぐらいのタイミングの良さで岸田戯曲賞
を受賞したので、一躍注目公演となりましたわね。この倉持さんがどういう作風なの
かはよく知らないのですが、果たして良くも悪くもライトなG2演出でどのような舞台
になるのか…。同じく今回の岸田の最終候補に残っていた大竹野正典率いる「くじら
企画」は、安部公房の同名作品に、「電波」発言で有名な深川通り魔殺人事件の犯人
・川俣軍司の物語を絡めた野心作を再演。こちらは再演物だけに、完成度の高い舞台
が期待できるでしょう。
●ま、今月はそんな所ですなよっしーでした。チャオ・パパ!
 


よっしープロフィール
やっと今年で後厄な32歳♀。というか遅ればせながら、皆様明けましておめでとう
ございます。キタ芝のオススメを毎月ちゃんと書くという誓いを、新年からいきなり
飛ばしてしまいました。今年もダメ人間な予感のワタクシ…。先月は劇団☆新感線と
蜷川幸雄の『リチャード三世』が圧倒的でございました。ちなみに先日個人サイト
『姐日記』が一周年を迎えました。よろしければコチラもご贔屓に。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/6860/



よっしーの過去のお勧め