iwamomoさんの下半期ベストアクト

・まえがき・

このお話をいただいて改めて考えると、HPに掲載している観劇感想の☆の数とは
かなり異なった結果となりました。
観劇直後につけたあの評定はあくまでも直感によるもの。
しかし、ここであげるのは一定の期間をおいてなお、
ワタクシの胸の奥、心のヒダヒダの1枚1枚に刻み付けられたお芝居ばかりです。
キーワードはずばり「インパクト」では、ご覧ください。


1位 惑星ピスタチオ「KNIFE」
ピスタチオ信奉者は多い。
彼らを初めてみたのは97年からと、時代に取り残された私は
何故こんなに人気があるのか分からなかった。
しかし・・・
瞬きさえ、してはイケナイんじゃないかと思えた。
緊張と緩和。糸が撚られていくようなストーリー。
こんなに舞台に引込まれたのは久しぶりだった。

2位 少年王者館「マッチ1本の話」


何のリサーチもなく観た劇団。
ひっくり返されたおもちゃ箱のように、
「これでもかー」と突きつけられる仕掛けの数々。
執拗に繰返される台詞。マンガと現実と夢の混在。
息付く暇も許さない。ジェットコースター芝居。
完成度では今年1番。

3位 劇団衛星「脳天気番長出馬する」


作・演出・出演の蓮行の天才ぶりに2000点。
爆笑し、感動し、勉強になって、いい事づくめの2時間。
役者も粒ぞろい。
京大の学生劇団らしいが、演劇界の未来を任せたい。
そんな集団。
コストパフォーマンスでは今年1番。

4位 クロムモリブデン「ZONE」

数少ない、複数回観劇した劇団。
視覚(映像や衣装)、聴覚(選曲)、嗅覚(火薬)、
ボディソニック効果による体感、5感に訴える芝居だった。
特に衣装、舞台装置は必見。靴まで凝ってる。
芝居は総合芸術なんだとあらためて感じた。
個人的にツボにはまったという意味では今年1番。

5位 イデビアン・クルー「ウソツキ」


ダンスパフォーマンスである。ウマイのかヘタなのかは不明。
全身タイツの上に白い男物のブリーフを履いたダンサーズが
タンゴを踊り狂う。文字どおり「イデビアンに狂う・・」
印象に残らぬ訳がない。
主宰の井出茂太はまだ20代らしい。唸っちゃいました。
夢に出てきた回数では今年1番。

●次点というのがあるのなら
転球劇場の2本「穴」「あ・ほーまんす」
199Q太陽族の2本「それを夢とは知らない」「虎☆ハリマオ」
も捨てガタイが、新鮮度という点で欠けたのではずした


役者部門

1位 金田典子(199Q太陽族)


女の子にも男の子にも、たまには人造人間にもなれる
彼女のキャラに今年は驚かされました。
去年は全く印象に残らなかったのに。

2位 菊池秀之(劇創卜社)


TANTRYTHM「TOPY」@OMSで1度客演してるのを
観ただけなのですが、ホレました。「色気がある」役者です。
劇創卜社今年は観ます。

3位 蓮行(劇団衛星)


衛星の看板は岡嶋氏ですが、作・演出も兼ねるマルチぶりに
惹かれて蓮行を選出します。
才能がアダになって、芝居に飽きないで欲しいです。

4位 中谷さとみ(アフロ13/劇団☆新感線)


さすが老舗劇団。新感線は層が厚いと感心。
華があって舞台ばえする彼女が脇にあまんじるとは・・
ポスト高田聖子の登場です。

5位 高木稟(転球劇場)

いまさらですが、彼の舞台上で作り出す「間」が好き。
客演しても変わらない彼の世界。
転球劇場作品になくてはならない役者ですね。

次点 宇田尚純(惑星ピスタチオ)


最近光って見えます。何より声がイイし。
役者に専念することにして、吹っ切れたのか?

次点 入江雅人


器用です。「子どもの一生」で1番印象的だった人。
関東でやってる彼のひとり芝居、メチャクチャ観たくなりました。