みのるさんの03年年上半期ベストアクト


「扇町ショック」から明けた今年、また観劇を復活させるゾ!と
意気込んでいたのに、上半期蓋を開ければ9本でした(^_^;)
基本的に予定を入れにくい仕事を今はしているので、本数も減ってきて
いるようです。が、来年からは近鉄でも見られなくなるので、何とか
本数減らしに歯止めをかけなければ、と思う私です

作品部門

第1位  NODA・MAP 「オイル」

「感動した」とか「泣いた」という言葉は私の中から出てこなかった芝居でした。そ
れよりももっと苦しくて、言葉にできない怒りや思いが、私の中で渦巻き、今もくす
ぶっています。人間、忘れてはいけない事実を忘れてはダメなのだと思います。

第2位  「海と日傘」(日本語版)  

 松田文体初体験。普遍的な日常の営みに何かが起こっても、決して劇的なものにせず、
しかし受け手側の心には染みを拡がらせるような芝居で、凄く衝撃的でした。韓国語
版も良かったのですが、話す長崎の言葉が好きなのと、峻烈な印象を残したので日本
語版を推してみたいなと

第3位  「ヴァニティーズ」

男性版のヴァニティーズは、演じ手の巧さがあるんでしょうが、女性が演じるよりも、
アイロニーに満ちていて面白かったです。
ただ、深沢さんと大谷さんの役が逆だったら、私好みのキャスティングだったんだけ
ど(^_^;)。

第4位  「オケピ!」

内容は「いつもの三谷さん」の域を超えず、妙にアクが抜けて薄まっていた感じがし
て、幅広い客層を見れば仕方ないかと思ったんですが、でも、演奏すると見せかけて
歌を歌うっていうスタイルが面白かったので◎。それにしても、元サンシャインボー
イズの役者さんたちは、やはり三谷芝居を巧く見せてくれます。

5位 棄権します。

役者部門
第1位  内田淳子さん

エキセントリックな芝居じゃないのに、内面にある情念が見えてくるのには、ただひ
たすら参りました。凄い。

第2位  宮川サキさん

芸術創造館の一人芝居シリーズで見た「ヌルイ女」は絶品。何かアングラ的な匂いを
感じる人です。間が絶妙で、パンチを食らわされました。

第3位  瀬戸カトリーヌさん

華と手堅さを両方持っている人。歌ももちろん巧かったのですが、ストレート芝居で
ぜひ見てみたい人になりました。



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