はるおさんの上半期ベストアクト
シナリオがとても好きになった作品です。高校演劇用に書き下ろされたということからかもしれません
が、どこか懐かしい感じがしました。
スペースゼロという狭い空間もいい演出になっていたと思います。
作品を見終わった直後では消化不良を起こしていて、それほどいい印象は残らなかったのですが、
徐々に頭の中に広がっていったように思います。
OMSの中へ回り舞台をつくり軽自動車を1台入れてしまったのにも驚かされました。
休憩込で3時間弱と長めの芝居だったのですが、段々と話の中へ引き込まれていきました。
きちんと起承転結がついていて、観ていて納得のいく芝居でした。
どたばたしててまとまりがないと言えなくもないのですが、なぜか心に残ってしまう作品でした。
ギャグの入り具合、どことなく流れるはかなさの加減が自分の好みに合っていたのだと思います。
4人だけで演じてるとは思えないような展開の速さが心地よかったです。
シナリオも最初はテンション低く、最後は盛り上げていくというところがとても気に入りました。
いるかHOTELでの出演がとてもよかったです。
小柄な体躯から出る声には躍動感があって、つい応援したくなる役者だと思いました。
他の役者を食ってしまう存在感の大きさはさすがです。この人ひとりで舞台の雰囲気が変わってしまう
こともしばしば。とくに客演のときほどその威力は増強してると思います。
見せ場になるといきなり大音声をあげたり、ちょっとした動きで笑いをかっさらっていったりと、卑怯
系なキャラなのですが、それが許せてしまうというのは彼の魅力なのでしょう。