ぼんさんの05年下半期ベストアクト


いわゆる小劇場系の芝居を観はじめて1年半ほど。
未だ何を観ても新鮮で楽しい・・・
でも、何を観ても「面白い」としか表現できない・・・
そんな私がこのような企画に参加させ頂いてよいのかと思いましたが、
せっかく声をかけていただきましたので、選ばせていただきました。


作品部門


 

第1位 クロムモリブデン『ボーグを脱げ』(HEP HALL)
音や光の演出が素晴らしいのはもちろん、時事ネタや悪意、そういったものとの距離のとり方も見事だと。
この話題でこれだけ笑っても良いのかと思うほど、笑わせていただきました。


第2位 グリング『海賊』(大阪市立芸術創造館)
クチコミが話題になった作品でしたが、期待にたがわぬその内容に満足。
適材適所、好演な役者に見所も多かったですが、クライマックスの緊迫感は忘れられません。


第3位 ヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ブルース2005』(ART COMPLEX 1928)
とにかく面白く、伏線の収まり具合に、やはり納得。
一つのシチュエーション、狭い劇場だからこその面白さが満載でした。


第4位 ポかリン記憶舎『二十三夜』(アトリエ劇研)
TOKYOSCAPE SHOWCASE の一つ。
その美しい世界に、いつまでも浸っていたいと思わせてくれた芝居。
暗転の後も、想像は膨らむばかりです。
TOKYOSCAPE の企画への期待も込めて。


第5位 『12 女性バージョン』(アトリエ劇研)
京都演劇にこだわった『十二人の怒れる男』のパロディ企画で、女性バージョンの脚本・演出は山口茜さん。
山口さんの名前から想像していた芝居と雰囲気が違い、それに驚きながらも納得。
最後の仕掛けも、面白かったです。

再演モノもあれば、関西ではない劇団の芝居も含まれていますが、その辺りはあまり気にせずに選びました。
ただ、「どちらかといえば小さな劇場で・・・」といったフィルタは、かかっているかもしれません。


役者部門

森下亮(クロムモリブデン)
劇団での淡々としたキレ具合や、特に『Endless Ribbon』での表情に。
サンタ服が妙に似合ってました。
(『Endless Ribbon』『1x1』『ボーグを脱げ』)


奥田ワレタ
散々いわれていますが、引き出しの多さ、表情の豊かさに。
(『Endless Ribbon』『音速漂流歌劇団』『インディアン島からの招待状』『12』)


笹野鈴々音(風琴工房)
『海賊』でのインパクトが色々な意味であまりに強烈すぎて・・・
ラストのやり取り、味わいも、この方ならではかと。
(『海賊』)