みのるさんの上半期ベストアクト


2001年は年間50本の芝居を見よう!と密かに目標を立てていたのに
今年初頭から仕事が忙しくて、すでに達成無理な模様…。
上半期の観劇本数は13本。結構見逃した芝居も多いですが、
見た芝居はどれも私にキた感じがして、それはちょっと嬉しいこと
だったりしてます。


1位 「サド侯爵夫人」

これが21世紀最初に見た芝居です。だから選んだというわけじゃない
んですが(^_^;)。混沌とした時代に生きる人間というものが見えたというか、
まっすぐな所もあれば、老獪な所もあるという人間の複雑さが奥の深い
セリフで描かれていたのが面白かったです。
あと、公共ホール演劇製作ネットワーク事業。どんどんやって下さい
という願いを込めつつ。

2位 MONO「なにもしない冬」

プロとアマチュアの境目って何だろう、と考え込んでしまった作品です。
土田氏って人が見逃しがちな曖昧な部分を見逃さず、浮き彫りにするんですね。
個人的にイタイなぁ(^_^;)と思わせるところがあって、私の中では恐るべし>土田氏

3位 ひょうご舞台芸術「プルーフ/証明」

単なる数学の話じゃなく、介護の問題を含めたところがさすがブロードウェイ作品と
いうべきか。失われていくものをただ黙って受け止めるしかない、というところが
切なかったです。


役者部門

1位 美加理さん

美加理さんの押しすぎず引きすぎずの演技には、正直引きつけられました。
鈴木忠志メソッドも入れつつ、でもちゃんと自分のものとなったセリフを喋る。
難しいはずなのに、どこか淡々とやっているように見せるところがこの人の
凄さなのでしょうか。

2位 白石加代子さん(メジャーリーグ)

「百物語 第17夜」の中の「鉄道員」で演じた主人公の声には恐れ入りました。
何か凄く心を揺さぶられたんですよね。
昭和を真面目に仕事一筋に生きた駅長さんの人生そのものを、北海道の方言にちょっ
と濁声が入った声で優しくそして哀しく表現していました。

3位 寺島しのぶさん

声がいいし、押し出す力のある人。どちらかというと中性っぽい人のように
思えるので、少年役なんていいんじゃないでしょうか。